アナログな像とデジタルな像の対比

"coexistence(=棲み分け)"とは生態学の言葉で、棲み場所の重なる近縁種同士での種間関係の結果、完全なる重なりを避けて分布している事を表します。 つまり、近縁種同士が餌を取り合ったりすることを減らすことにより、お互いに生存していこうとする習性です。この習性はお互いがお互いを意識することにより生まれる性質であるということが非常に興味深いことであると感じました。
この作品では、アナログとデジタルの"棲み分け"とその関係性についてを取り上げました。そのため、アナログとデジタルのどちらかに重点を置いたものではなく、お互いの関係と対比、またその重なりあう部分を模索しながら制作に取り組みました。

場所に応じた変化、環境要素との融合

1- 他人の作品の編集段階で捨てられた16mmフィルムをダイレクトにペイント、または化学処理を加え、編集する。
2- そのフィルムを16mm映写機で映写する。(映像A) また、スピーカーAからはフィールドレコーディングによる環境音をコラージュした音を流す。
3- 映像Aをデジタルビデオカメラで撮影し、別の壁に映し出す。(映像B) コンピュータ内で生成した音を素材とした音をスピーカーBから流す。
4- 鑑賞者が順路を進むと、映像Aには鑑賞者の影ができる。
5- 鑑賞者が移動し映像Aから影が消える瞬間、鑑賞者の実像が映像Bに映し出される。